本「天平の甍」

「天平の甍(いらか)」井上靖(新潮文庫)

「自分で勉強しようと思って何年か潰してしまったのが失敗でした。自分が判らなかったんです。自分がいくら勉強しても、たいしたことはないと早く判ればよかったんですが、それが遅かった。経典でも経疏でも、いま日本で一番必要なのは、一字の間違いもなく写されたものだと思うんです。」

鑑真和上の偉さはもちろんのこと、日本から唐に渡った僧たちの生き様に、深く考えさせられました。